災害時には誰もが避難者になる可能性があります。中でも災害時に特に配慮が必要な「要配慮者」の場合、その方に合った備えや支援が必要です。 地域のみんなが安全に避難するために何ができるか、一緒に考えてみましょう。
●地震による避難者数の想定
琵琶湖西岸断層帯地震:249,534
花折断層帯地震:139,894
木津川断層帯地震:42,672
鈴鹿西縁断層帯地震:81,703
柳ヶ瀬・関ヶ原断層帯地震:74,940
滋賀県被害想定(H26.3)より抜粋
※一週間後の避難者数(人)
要配慮者の支援
要配慮者とは?
高齢者や障害のある方、医療などを必要とする在宅療養者、日本語が得意でない外国人、乳幼児、妊産婦など、災害が起きた時に特に配慮を必要とする方のことです。
災害時、こんな場面に遭遇するかも…
要配慮者の特性は様々です。その方に合った備え・支援を心がけましょう。
移動が難しい
<避難時の支援>
●地域の人と協力して避難所までの移動を支援しましょう。
●車いすを押すときは、事前に声をかけましょう。
<避難所での支援>
●車いすが通れる幅の通路を確保しましょう。
●できるだけ段差を解消しましょう。
避難の放送が聞こえない
<避難時の支援>
●お互いの顔が見える位置に立って、口を大きく動かして話すようにしましょう。
●筆談を使うなど、情報伝達の方法を工夫しましょう。
<避難所での支援>
●大切な情報は、放送だけではなく、張り紙などで知らせましょう。
病気のことが理解されない
<避難時の支援>
●持病があると分かったら、常用の薬など必要なものが準備されているか声をかけましょう。
<避難所での支援>
●トイレの使用に関して、オストメイトに配慮しましょう。
●避難所の管理者などに、必要な医療的ケアや介護について伝えましょう。
日本語がわからず、情報が入手できない
<避難時の支援>
●日本語での情報が十分理解できない場合があるため、「やさしい日本語」を使ってわかりやすい表現で危険を伝え、誘導しましょう。(例)避難 → 逃げる
<避難所での支援>
●話すときは、身振り手振りを交えて、コミュニケーションをとりましょう。
●大切な情報は「やさしい日本語」やイラストを使って張り紙などで知らせましょう。
授乳やおむつ替え、泣き声など周囲に気をつかう
<避難時の支援>
●大人が動揺すると子どもにも伝わることがあるので、できるだけ普段どおり接するよう心がけましょう。
●複数の乳幼児を抱えている人の避難を支援しましょう。
<避難所での支援>
●プライバシーが守られた場所で授乳ができるよう配慮をしましょう。
●赤ちゃんのいる方が励まし合えるスペースを確保しましょう。
認知症の症状がある方
<避難時の支援>
●動揺している気持ちを落ち着かせ、ゆっくりとわかりやすく説明しましょう。
<避難所での支援>
●落ち着ける環境をつくりましょう。
●顔なじみの方が近くにいると安心されます。
防災対策は地域ぐるみで!
災害発生時は、自分の身は自分で守る「自助」とともに、地域で互いに助け合う「共助」が重要です。1995年(平成7年)に発生した阪神・淡路大震災では、多くの方が家族や近所の住民等によって救出され、「共助」の重要性が再認識されました。日頃から近所や地域であいさつや声かけなどを行い顔見知りの関係を築くことや、身近な「要配慮者」の存在を知ることが、災害時の地域での助け合いにつながります。
地域の皆さんへ
●しが防災プラスワン
様々な人の立場や視点で防災を考えるきっかけとして、「知っといてカード」と「どっちにするカード」の2種類の啓発カードを県のホームページで公開しています。家族や地域の人との話し合いの際に、ぜひご活用ください。
●しがマイ・タイムライン
一人ひとりに合った避難の準備から避難完了までの行動計画のことをマイ・タイムラインと言います。滋賀県で起こりやすい災害や住んでいる地域の特徴を知り、家族や友達など身近な人と話し合いながらマイ・タイムラインを作って自分や家族の命を風水害から守りましょう。
要配慮者とその身近な方へ
●個別避難計画
自分だけでは避難することが難しい方を対象に、一人ひとりの状況に合わせてケアマネージャーや相談支援専門員をはじめとする専門職や、地域の方とともに、各市町で「個別避難計画」の作成が進められています。
●福祉避難所
一般の避難生活が困難な要配慮者のために、必要に応じて「福祉避難所」や、指定された要配慮者とその家族のみが直接避難できる「指定福祉避難所」が開設されます。詳しくは、各市町のホームページなどでご確認ください。
■お問合せ:滋賀県防災危機管理局
■TEL:077-528-3432
■FAX:077-528-6037
■E-mail:as0002@pref.shiga.lg.jp