
かつて「トンボのお城」として親しまれてきた琵琶湖文化館。
その文化館が、2027年の開館に向けて、場所を移し新しい姿へと生まれ変わろうとしています。
大津港の目の前、びわ湖浜大津駅からすぐの場所では、いま、クレーンが立ち並び、建設工事が着々と進行中。
今回は、工事が進む現地を訪ね、新しい琵琶湖文化館がどんな場所になるのか、その”いま”を見てきました。
船のかたちをした、文化財の館
新しい琵琶湖文化館の建物は、建築家・隈研吾さんのチームが設計を手がけています。
モチーフは「船」。大津港の目の前という立地を活かし、琵琶湖の景色と美しく調和するデザインです。

館内には、国宝や重要文化財を含む滋賀の宝が数多く収蔵される予定。
休館中、これらの文化財の多くは日本各地や海外の企画展で紹介されてきましたが、この新しい場所で、再び私たちとの出会いを待っています。
琵琶湖を一望できる、ひらかれた場所に
館内には展示室のほか、学びや交流のためのスペースを設けるとともに、文化財を巡る観光を推進する、インフォメーションセンターとしての役割を担います。また、4階には琵琶湖を望む展望テラスも登場します。
文化財を「守る」だけでなく、訪れた人が立ち止まり、過ごし、感じられる場所に。
日常の中で文化に触れられる、そんな文化館を目指しています。




多くの人の思いを乗せて、ふたたび
かつての琵琶湖文化館は、建設費の約6割が寄付によって支えられました。 多くの人の思いでつくられてきた文化館は、いま再び、新しい船出の時を迎えています。
現在実施しているクラウドファンディングは、文化財を安全に守ることにとどまらず、地域の「想い」を未来へと守り伝えるための収蔵庫整備に活用される予定です。
浜大津駅の目の前で、クレーンが動き続けています。 湖国の夢と、滋賀の宝を乗せた希望の船。
「トンボのお城」は、2027年の開館に向けて、いま、進んでいます。




