つぶらな瞳で私たちに安らぎや癒やしを与えてくれるペットの存在。飼いたいと思ったときに、保護犬や保護猫という選択肢を考えたことはありませんか?
行き場をなくした犬や猫を新しい家族と引き合わせる「保護犬・保護猫譲渡会」の様子をご紹介します。
豊かな自然に囲まれた湖南市にある「滋賀県動物保護管理センター」。ここは、人と動物が共生できる社会を推進する施設です。やむを得ない事情で飼えなくなったり、迷子で帰れなくなった犬や猫の引取りなどが行われていて、引き取った犬猫の新しい飼い主を探したりしています。
「いぬ・ねこ・にんげんしあわせフェスタ」と題したイベントが開かれたこの日は、譲渡会のほか、正しい飼い方講習会やマルシェが開かれていました。また、すでに飼っているペットが迷子になったときのための「マイクロチップ装着会」や「獣医師による相談会」なども開かれ、これ以上、センターへの引き取りが増えないための取り組みも。
フェスタ譲渡会では、犬10匹と猫2匹が新しい家族に巡り合えました。
昭和60年代、県内では14,000匹以上が致死処分されていたこともありましたが、動物愛護意識の高まりもあり、致死処分自体の数は減少していて、令和5年に攻撃性があるなどやむを得ない場合を除き、犬の致死処分はゼロになりました。ただ、猫に至っては、子猫の引き取り数が多いこともあり、やむをえず135頭が致死処分されています。
滋賀県健康医療福祉部生活衛生課の長宗課長は
「動物保護管理センターの役割が時代とともに変わり、致死処分の場から命を繋ぐ場と変化しています。フェスタで動物保護管理センターに足を運んでいただき、動物との共存や動物保護管理センターの役割について考えて貰える場となればいいですね」と話していました。
動物を飼う前に、しっかり最後まで自分で飼えるのか、よく考えることも重要です。動物を飼うには、お金もかかります。自分の生活スタイルも変わります。可愛いだけで飼えません。
1件でも致死処分を減らすために、私たちにできることを考えてみませんか?
(文・福本明子/撮影・東田七星、金折稚子/動画編集・大塚慎也)