野性爆弾のロッシーさんは、滋賀県出身。令和 4 年 12 月 26 日に滋賀県議会議場で開催された「子ども県議会」をリポートしました。「子ども県議会」は、県内の子どもたちが子ども議員として、滋賀県をテーマに意見や提言をする取り組みです。子どもたち自らが、滋賀県の未来や夢について語り合い、社会に参加する意識を高めることを目的としています。
任命を受けた子ども議員30名が、
滋賀県をテーマに提言。
滋賀県は、県内に住む小学4年から中学3年の子どもたちに参加を募り、年に一度「子ども県議会」を開催しています。
2022年度は、滋賀県の未来について、自身の考えを持つ30人の子どもたちを、子ども議員として任命しました。
議会の開催当日、野性爆弾のロッシーさんが駆けつけ、議会を傍聴しました。
「子ども県議会」に向けた準備。
仲間と共に、考え議論。
県から任命された子ども議員たちは、約半年間の活動期間をかけて、「子ども県議会」の準備を整えました。
子ども議員たちは、2回の地域体験活動と3回の学習会を通じて、周囲の人に自らインタビューをして多くの情報を収集。学習会では、「こうすれば滋賀県がもっと良くなるのではないか」という自分なりの素直な考えを互いに発表して、グループで理解を深めました。子ども議員らは、一つの目標を共に目指す仲間となり「より良い滋賀県にしよう」と、それぞれのテーマの発表に練習を重ね、本番に挑みました。
子どもたちが、主体となって開催。
滋賀県の未来を良くする10項目を表明。
活動の集大成となる「子ども県議会」は、実際に滋賀県の議会が行なわれている滋賀県議会議場で開催されました。
多くの人が見守る中、羽田 小町さん(中学2年生)、大須賀 美麗さん(中学1年生 )、林 環那さん(中学2年生)が交代で議長を勤めました。
子ども県議会 本議会では、「こんな滋賀県になって欲しい」という願いと共に、SDGsをテーマにした課題や、国籍などの差別の問題、琵琶湖を活かした観光など、子どもたちが身の回りで感じた10 の質問と提案を行いました。
質問には、滋賀県知事、副知事、教育長や各担当の部署の代表が真剣な子どもたちの想いを受け、現状報告と実現に向けた考えを述べました。
議会の後半では、後の生活で自分たちが実行していくことをまとめた「子ども県議会 子ども宣言」を掲げました。
登壇した子ども議員たちは、「琵琶湖の固有種を守るために、ゴミを見つけたら積極的に拾う」「滋賀県に興味を持ち、良さを発見して楽しさを宣伝したい」などの、11の項目の宣言を提案。
議長を勤めた林さんは「思いやりや、優しさで満ち溢れる滋賀県をつくっていきたい」と全ての提案を議決しました。提案を受けた三日月知事は「今日、この場にいて希望を感じて凄く元気になりました。一緒に県政に活かしていきたい。」と子ども議員らに希望を伝え、議会は終了しました。
提案の実現を目指し、
「一緒にやりましょう」と三日月知事。
議会後には、三日月知事と子どもたちとの歓談もありました。三日月知事は、「こんなふうにすれば実現に近づくのではないか」と話し、「この後も、一緒にやりましょう」と声を掛けました。子どもたちは「普段は直接には話せない知事に、考えを伝えることが出来た」と議会後も知事と今回の課題について語り合いました。子どもたちは知事から、それぞれのメッセージを受け取り、無事に発言できたことへの達成感を共有して、仲間と喜び合いました。
子どもたちの、力強い発言力と行動力。
「滋賀県の未来は明るい!」。
議会を終えて安堵する子どもたちに、ロッシーさんが議会への想いや感想をインタビューしました。
子ども議員を務めた小林 杏花里さんは「こういう機会はなかなか無いので、貴重な経験だった」と振り返りました。他にも子どもたちの行動力と熱意に、「これからの滋賀県の将来が楽しみ」とロッシーさんも驚いた様子でした。
サポーターの中には子ども議員の経験者も多く、自分たちの経験を伝えたり子どもの悩みに寄り添っています。
また滋賀県では、子ども県議会の提案から実際の施策になった事例もあります。2019年3月発行の「観光パンフレット しが探検 」をはじめ、滋賀伝統産業フェスティバル、無農薬野菜のよさを味わうイベント、ご当地ステッカーなど様々な事業を、議会後も活動を継続して実現させています。
子どもたちの希望に満ちた貴重な意見は、滋賀県の活性にも活かされています。
過去に子ども県議会で提案され、実際の滋賀県政に活かされている事例もあります。紹介した「子ども目線の観光パンフレットを作成」などの情報もご覧いただけます。
詳しくは下記リンク「子ども県議会について」をご覧ください
http://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/kosodatekyouiku/kosodate/300359.html