暮らし

「森」と「人」とがつながろう。
~やまと都市をつなぐやまの健康推進プロジェクト~

2024年03月29日

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お笑いタレント
じゅんいちダビッドソンさん

R-1ぐらんぷり2015の優勝者で、本田圭佑選手のモノマネ「伸びしろですねえ~」のネタで知られるお笑いタレントのじゅんいちダビッドソンさんは、趣味のキャンプを活かしYouTubeなどでキャンプの楽しさを発信されています。今回は滋賀県で行われている「森と人を繋ぐ」活動をリポートしていただきました。

みんなで自然を守る
森 ✕ 人の取り組みとは?

滋賀県は県面積の約6分の1が琵琶湖で、県土の約50%が森林です。しかし林業の担い手が年々減り続けたことなどにより、森林の荒廃が危惧されています。地域では事業者や地元団体が森を活用し、守るため、様々な活動に取り組んでいます。
今回は、キャンプ芸人として注目されているお笑いタレントのじゅんいちダビッドソンさんが、ながはま森林マッチングセンターの森林環境保全員の橋本勘さんを訪ね、奥びわ湖山門水源の森で行われている「メープルトレッキング」に挑みました。

ながはま森林マッチングセンターでは、森林の調査やメープルトレッキングなどのイベントを行い、様々な形で森との関わり作りに取り組んでいます。メープルトレッキングは人気イベントで、自然のカエデから樹液を採取し、メープルシロップをつくるワークショップには毎年多くの方が参加しています。

山門水源の森には、かつて炭や薪を作るために利用されていた里山林があり、至るところにその痕跡が残っています。しかし現在では炭や薪の需要が減少し、山の管理が行き届かなくなりました。里山林は人が手をかけることで健全に育ちます。ながはま森林マッチングセンターでは森と人を繋ぐ取り組みを行い、人が森に入るきっかけを作っています。

豊かな水を貯えた
森を守る取り組み

山門水源の森には、滋賀県内最大級の湿原「山門湿原」があります。湿原には数多くの貴重な生物が生息しています。当日はあいにくの雨でしたが、「空気が綺麗だから癒される」とじゅんいちダビッドソンさんは心を和ませました。橋本さんは「雨上がりに気持ちが良いのは、木が雨に打たれることにより、人にとってリラクゼーションの効果があるフィトンチットという天然の成分が特によく排出されるから」と解説していました。

この森には、琵琶湖の源流となる澄んだ水の小川が流れており、水はいずれ琵琶湖に辿り着きます。その後、約20年かけて京都や大阪に流れ着き、水道水などの水源になります。
森には様々な場所に植物の調査の為の区画の印が設置され、それを目印に植生が管理されています。橋本さんはカエデの木から点滴のように樹液を採取しました。一本のカエデから採取できる樹液は年間で約15リットルにもなります。採れた樹液は40分の1まで煮詰めることでメープルシロップとなり、1リットルで小瓶一つが出来上がります。

自然の中で
ワクワクしよう

ながはま森林マッチングセンターが伴走支援し、共に活動する「MORITOWA」は、森林の保全活動を通して自然体験機会を提供する「音羽の森ジョイパーク」の運営などをしています。ここはアスレチックなどの設備をあえて設置していません。運営する北川勇夫さんは「木登りしたり、虫を探したりと、遊び方は自分で工夫して考えて欲しい」と自然の中で想像して遊ぶ、本来の楽しみ方を勧めています。
希少なメープルシロップに、じゅんいちダビッドソンさんは「何かを作りたい!!」と胸を弾ませ、焚き火でカマンベールメープルナッツを作ることにしました。

森には癒しによる
セラピー効果も

カマンベールメープルナッツを作る前に、じゅんいちダビッドソンさんは、北川さんに教わりながら生木を加工する「グリーンウッドワーク」でスプーン作りにチャレンジしました。橋本さんは「昔、人は日常的に森に通っていましたが、今は関わりが減りました。こうして森と人との関係を築くことは、環境を守るだけではなく、人にとっては自然の癒しによるセラピー効果もあります。森はその人のサードプレイス(第三の場所)にもなるのでは」と期待します。

長浜市で採れたメープルシロップは、一般的に販売されているカナダなどの外国産とは異なり、甘すぎることはなく爽やかで、日本産独特の優しい味になっています。じゅんいちダビッドソンさんは「貴重な森の恵みを食べている感じがする」と感動!

自然の恵みを取り入れた
ライフスタイル

滋賀県では森と人を繋ぐ活動のような、県内各地のやま(※)と都市をつなげる活動を「やまの健康推進プロジェクト」として支援しています。栗東市では森林浴のヨガ、高島市ではクアオルト健康ウオーキングが行われており、大津市では杉や檜を原料とした『葛の雫(くずのしずく)』というアロマオイルも作られています。自然と共生するライフスタイルは、森と人を繋ぐだけでなく、人と人とのコミュニケーションも広げています。
(※)山や森を含めた農山村地域を広く一体的に「やま」と表現

じゅんいちダビッドソンさんは「キャンプをすることは、森を守ることにも繋がっているのを実感しました!森と繋がったり、仲間と繋がったり、森を守り自然の中で全力で遊ぶ。これはまさに伸びしろですねえ~!」と滋賀の森を満喫しました。

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