毎年9月は同和問題啓発強調月間です。同和問題に関しては、結婚や就職時に身元調査が行われ、結婚に反対されたり、就職時に不利な取り扱いをされるという問題が今も起こっています。
こうした身元調査は、同和問題に限って行われるものではありません。私たちの大切な個人情報が記載された戸籍や住民票が、知らないうちに不正取得されている可能性があることをご存じでしょうか?
今、狙われる個人情報
戸籍や住民票には、住所や本籍地、家族構成、結婚や離婚の経歴など、その人の大切な個人情報が記載されています。
こうした情報が他人によって不正取得されると、結婚や就職時の身元調査、また詐欺やストーカー行為などの犯罪に悪用される可能性があります。
戸籍などを請求できるのは本人や限られた家族だけですが、特定の国家資格を持った人には職務上の請求が認められており、これを悪用した有資格者による不正取得事件がこれまでに何度も発生しています。
これまでに発生した主な不正取得事件
2005年 : 兵庫県、大阪府、愛知県などの行政書士による大量の戸籍などの不正取得事件が発覚
2011年 : 東京都の法務事務所が仲介業者を通じて全国の調査会社からの依頼を受け、1万件以上の戸籍などを不正取得していた事件が発覚
2021年 : 栃木県の行政書士が調査会社の依頼を受け、滋賀県内を含む全国の市町村から約3,500件の戸籍などを不正取得していた事件が発覚
そこでできたのが・・・
不正取得を抑止するための『本人通知制度』
相次ぐ不正取得事件の発生を受けて、全国の市町村で「本人通知制度」が導入されています。これは、第三者があらかじめ登録された人の戸籍などを取得した場合、本人に取得された事実が通知されるという制度です。
多くの人がこの制度に登録することで、不正取得の早期発見や事実関係の究明が可能となるだけでなく、結婚差別などの重大な人権侵害につながる身元調査を抑止する効果も期待されています。
「本人通知制度」ってどんな制度?
どんな制度なの?
戸籍や住民票などが第三者の請求によって交付された場合、あらかじめ登録をしておくと、交付があったことが市町から通知される制度です。
(請求者の住所や氏名などの情報は通知されません。)
どんなメリットがあるの?
市町からの通知で第三者に戸籍などが交付されたことを知ることができるため、不正な取得であった場合、その早期発見が期待できます。
また、この制度に多くの人が登録することで、身元調査などのために不正取得をしようとする者が発覚を警戒するようになり、その抑止につながる効果があります。
登録の方法は?
市町の戸籍を担当する課に必要書類の提出や本人確認書類の提示を行うことにより、登録することができます。
詳しくはお住まいの市町にお尋ねください。
(一部の町では制度が導入されていませんので、ご注意ください。)
9月は同和問題啓発強調月間です
県および市町では、毎年9月を「同和問題啓発強調月間」と定め、様々な啓発活動を行っています。
皆さんもこの機会に同和問題への理解を深め、差別の解消に向けて、できることから始めてみませんか。
じんけんミニフェスタ
身近なところから人権について考えていただくためのイベントです。お気軽にお越しください。
場所 : ①イオンモール草津(草津市新浜町300)
②ブランチ大津京(大津市二本松1-1)
③びわこ文化公園(大津市瀬田南大萱町1740-1)
日時 : ①令和5年9月2日(土)11:00~
②令和5年9月16日(土)11:00~
③令和5年10月28日(土)10:00~
内容 : ステージイベント、人権啓発ブースの設置 など
ジンケンダーラジオ
県では、日々の暮らしの中で人権について考えていただくきっかけとなるよう、ラジオ番組を放送しています。ぜひお聴きください!
放送局 : エフエム滋賀 e-radio LAKESIDE FM77.0
放送日時 : 毎週火曜日 午前10時15分から5分程度
キャスター : 林智美さん(エフエム滋賀パーソナリティ)
滋賀県人権啓発キャラクター ジンケンダー
お問い合わせ
滋賀県人権施策推進課
TEL : 077-528-3533
FAX : 077-528-4852
e-mail : cf00@pref.shiga.lg.jp