滋賀県では、「滋賀県障害者差別のない共生社会づくり条例」を制定し、障害のある人もない人も誰もがその人らしさを認め合いながら共に生きる社会の実現を目指しています。
しかし、障害に対する理解不足や偏見から、障害のある人に不適切な対応が行われるケースは少なくありません。障害の特性によっては、下のイラストのような行動をとることもあります。また、本人の意思とは関係なく突発的な体の動きや発声を繰り返すこともあります。
外見からはわかりにくい障害のために、誤解を受けたり生きづらさを感じている… そんな人があなたのそばにもいるかもしれません。
一人ひとりが違うということを知り、違いを認め合うことがその人らしく生きられる社会へとつながります。
障害の有無にかかわらず、誰もが暮らしやすい社会を築いていきましょう。
障害による様々な行動には、理由があります
不安・緊張の解消のため、あるいは感覚を楽しむために何度も同じ動きを繰り返す。
気持ちが落ち着かない時、歩き回って平静を保とうとする。
趣味の世界に浸ったり、気持ちの整理をするために独り言を言う。
先の見通しが立たず不安になり、自分の声で落ち着こうとして大きな声を出す。
いつもの場所だと安心できるので、特定の場所にこだわる。
ものを集めることにこだわる場合、デザイン豊富なチラシは魅力的。
INTERVIEW
滋賀県発達障害者支援センター
所長 松田 裕次郎さん
ひとりひとり違うのが当たり前
発達障害には様々な特性があり、一人ひとりあらわれ方が違います。
そのひとつに、その場の雰囲気に合わない行動をとることがあります。例えば、講演会など大勢の人が集まって話を聞いている時に、突然、飛び跳ねたり、大声を出したりします。ただそれには、不安や緊張の高まりなど、本人なりの理由があり、そのような行動をとっているのだと知っていただきたいです。
また、抽象的なことが苦手です。「ちょっと待って」ではなく、「5分待って」など具体的に伝えたり、予定は口頭ではなく、紙に書いて伝えたりするなど、一人ひとりに合わせた少しの配慮でお互いにストレスなく物事がスムーズに進みます。
おおらかさのある社会に
発達障害の人が自分の特性を知り「自分自身で配慮することができるようになる」ことも大切だと考えていますが、苦手なことは誰にでもあります。その苦手な部分をほかの誰かに補ってもらって生きているはずです。障害のあるなしにかかわらず、できないことは「助けてください」と言える社会であってほしいと願っています。
悩んでいる人はまず相談を
みんなとうまくいかないなど悩んでいる人は、適切な助言をもらって情報を整理できるようになることで周囲との関係がうまくいく、その人の持っている強みを発揮しやすくなることもあります。まずは身近な相談窓口で相談されてはいかがでしょう。
園や学校、職場でうまくいかないと感じる時は、市町の相談窓口などへ!
相談したいことがあれば、お住まいの市町相談窓口までご連絡ください。
知っていますか?合理的配慮
障害のある人から何らかの配慮を求める意思の表明があった場合に、負担が重くない範囲で配慮を行うことをいいます。その場に応じてできる対応を一緒に考えることが大切です。
『滋賀県 障害者差別のない共生社会づくり条例』
滋賀県では、全ての県民、事業者の皆さまに障害のある人に対する差別を禁止するとともに、合理的配慮の提供を求めています。
毎年 4月2日は、世界自閉症啓発デーです。
本県では彦根城のブルーライトアップなどを予定しています。日本では4月2日~8日を発達障害啓発週間としており、発達障害について知っていただくことで、発達障害のある人だけでなく、誰もが幸せに暮らすことができる社会の実現を目指しています。
「ヘルプマーク」を知っていますか?
外見ではわからない困難を抱えた方(内部障害、人工関節、妊娠初期、知的障害、発達障害など)が、援助を得られやすくするためのマークです。困っているようであれば声をかける、席をゆずるなど、思いやりのある行動をお願いいたします。
お問い合せ
県庁障害福祉課
TEL:077-528-3541
FAX:077-528-4853
Email:ec00@pref.shiga.lg.jp