健康・医療・福祉

医学生だからこそ知れた知識を伝えたい!HPVワクチン

2024年07月25日

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突然ですが「HPVワクチン」を知っていますか?
「子宮頸がんワクチン」とも呼ばれるものですが、なんとなく聞いたことはあっても、自分とどう関係あるのか、そもそもワクチンってなんだか怖そう…と感じてる人も多いのではないでしょうか。

滋賀医科大学に通う2人の学生が、命を守る「HPVワクチン」の医学的根拠に基づいた知識を知ってほしいと活動を続けています。2人が所属するのは、学生団体Vcan。HPVワクチンの接種について考える機会を提供しています。

「HPVワクチン」は、子宮頸がんを予防することのできるワクチンです。ワクチンで防げるがんはとても珍しく、世界では子宮頸がんは撲滅できるとも言われ、積極的にワクチン接種が推奨されています。
日本では国がワクチンの勧奨を一時的に差し控えた時期があり、その期間に接種ができなかった世代がいます。具体的には、平成9年度~平成19年度生まれの女性。その世代は「キャッチアップ接種」として、現在は公費負担での接種が可能となっています。

滋賀医科大学で学ぶ大坪琉奈さん、中島花音さんもその当事者世代。彼女たちは、授業でワクチンの効果や副反応などを学び、医学的根拠に基づいた知識を持ったうえで接種の判断をしてほしいと学生団体「Vcan」を立ち上げ、全国のメンバーらと活動を続けてきました。

「HPVワクチンの接種は若い世代が対象なのに、考える機会や情報を知るすべが少ないと思います」

とくにいま、同世代に伝えたいとふたりが強く訴えていることは、キャッチアップ接種について。来年、2025年3月末で公費助成での接種が終了します。期限内なら無料で接種できるものが、助成がなくなれば3回接種で約10万円と費用的にもかなり大きな負担となってしまい、接種が控えられてしまうことになりかねません。

「そのうち打てばいいかとか、なんとなく怖いからと接種を後回しにしていた人もいると思います。この機会に、ぜひ正しい情報を知って判断してほしいです」

彼女たちの活動を評価し応援する、滋賀医科大学喜多伸幸教授にもお話を伺いました。

「一時期HPVワクチンの副反応の話がメディアでセンセーショナルに取り上げられたことで、副反応を心配される親御さんも多いようですが、現在は安全性がきちんと実証されています。その内容は、日本産婦人科医会のサイトでも詳しく公表されています。なんとなく不安だから打たせないという考えは、あとで後悔することにもなりかねません。県内には相談窓口も開設されています。不安なことがあれば利用してみてはいかがでしょうか?」

大切なことなので、もう一度、伝えます。
HPVワクチンのキャッチアップ接種の公費助成は2025年3月末で終了します。HPVワクチンは合計3回の接種が必要となるので、期限内にすべての接種を終えるためには、遅くとも9月末までに1回目までの接種を終わらせる必要があります。
詳しくは、以下のサイトよりご確認ください。

日本では、年間約11,000人が子宮頸がんに罹患し、約3,000人が子宮頸がんによって死亡しています。HPVワクチンで防げる命があるかもしれません。自分や大切な人の命を守る情報をしっかりと受け取って考えてみてください。

接種前に迷ったらここに相談

滋賀県小児保健医療センター(予防接種センター)
TEL:077-582-6296
※受診相談の際は初診料がかかる場合があります。
受付日時:(火)9時~12時30分、13時30分~16時30分 (水)9時~12時 (木)13時30分~16時30分


厚生労働省(感染症・予防接種相談窓口)
TEL:0120-331-453
受付日時:午前9時~午後5時
※土日祝日、年末年始を除く

(文・福本明子/撮影・山中隆史/動画編集・大塚慎也)


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